以前、こちらの、
副業について~これからの時代に求められるもの~
という記事で、
副業の見つけ方として、can、want、should を用いてご紹介しました。
この3つが重なった、challengeが、自分にとって、最適な、新しい価値を生み出すものになる、ということでしたね。
これを、会社の仕事にあてはめてみましょう。
この中の、英語のshould は、「~しなければならない」とも訳せますが、
日本語では、「~したほうがよい」くらいの意味に近いので、
会社の仕事でいえば、shouldより、より強いる度合いの強い、must(義務、命令)の方が近いでしょう。
つまり、会社の仕事で言えば、can、want、must が重なると、それは、まさに適材適所であり、本人のモチベーションが、最も高まる仕事、といえます。
しかし、会社の中にいると、この3つが重なることは、なかなかありません。
たいてい、まずmust があり、そこに want やcan を寄せていくことが多いのではないでしょうか。
会社の方針や、上司から指示されて、自分を無理やり納得させながら、must に、want やcan を近づけていく努力をするわけです。
しかしながら、人生100年時代、
以前、こちらの記事でご紹介した竹中氏は、90歳まで働け、と言っていますが、
そこまでではなくても、自身が、80歳まで働く、ということを考えた場合、
生涯にわたって、どんなことも、会社中心に考えればいい、という訳にはいきません。
また、そういった会社中心の考え方が、美徳、とはなりません。
今や、大企業といえども、リストラや早期退職は行われていますし、
また、そうでなくとも、時代の波についていけず、勤めている会社が倒産する、といったことも十分に考えられる時代だからです。
そもそも、現在の法律では、会社は、希望をすれば、65歳までは雇用してくれるものの、その先の保証はありません。
その先は、多くの人が、会社から離れて、自分の力で稼いでいかなければならないのです。
つまり、私たちは、会社員として働きながら、会社の要望に応えつつ、
あくまで、会社中心ではなく、自分中心に、キャリアというものを考えていかねばならないのです。
本ブログの主要テーマでもある、転職や副業、起業といったことは、
働くすべての人が、身に付けておかなけれなならないスキルである、と、これまでにも申し上げてきました。
今回は、この自分中心に、どのようにして、キャリアを考えたらいいのか、
ということをご紹介したいと思います。
少し話を戻すと、自分中心のキャリアを考えた場合、
先程でいう、must は与えられません。
中心に置くのは、want とcan です。
自分の want とcan に基づいて、自分の仕事を生み出すことが重要になります。
自分の仕事を生み出すためには、80歳までの就労を考えると、ちょうど真ん中あたりの、40代・50代をいかに有効活用するか、がカギとなります。
自分の仕事に早く気づき、決断し、そして、自身のキャリア形成に役に立つような、多くの経験を積むことが、want の強化や、can の拡大につながり、その後の人生を豊かにするのではないでしょうか。
自分ができること(can)の増やし方
自分の仕事を生み出す、ということに対して、
自分がやりたいこと、want については、人それぞれで、多くのことが出てくると思います。
しかしながら、それを実現させるには、まず、自身のcan を増やしていかなければなりません。
当然ながら、自身のcan を増やすために、自身の能力を伸ばすことは大切です。
とはいえ、自分一人でできることには限りがありますね。
そこで、自身のcan の拡大に役立つのが、
他者とのつながりや、信頼関係を充実させる、ということです。
さまざまな人との結びつきがあれば、その人の協力を得ることで、できることは拡大します。
ここで、面白い説をご紹介しましょう。
1973年の、米国の社会学者、マーク・グラノヴェッターの発表によると、
社会的なつながりが強い人々よりも、弱い人々の方が、より多くの有益な情報や、気づきをもたらしてくれる、ということです。
家族や同じ組織の仲間など、社会的なつながりが強い人々は、いつも同じ環境で過ごし、同じ価値観を持っているため、持っている情報も同じになりがちです。
それに対して、社会的なつながりの弱い人々は、自分とは異なる環境にいて、異なる価値観を持っているため、自分の知らない情報を持っている可能性が高くなります。
同じ職場や社内の人たちとばかり付き合うのではなく、別の職場や社外の人たちとも付き合った方が、知らない情報を得やすく、また偶然の出会いも生まれやすいので、自分の世界をより広げることに役立つのだそうです。
今や、SNSの時代ですし、世界は広そうに見えて、意外と狭い、と感じることさえもありますね。
私たちは、実は普段から、たくさんの様々な人たちと、弱くつながることができ、
そのつながりを活かすことで、自らの可能性を、より高めることができる、という訳です。
会社の中にいると、社内での関係が中心になってしまい、こうしたゆるやかなつながりの大切さに、なかなか気づけないものです。
また、社外の人との関係も、会社の看板を通したつながりになりがちです。
しかし、そのようなつながりは、会社を辞めると同時に途切れてしまいます。
会社の看板としての顔は、あなたの本当の顔ではないのです。
会社の看板をはずしたら、なにもできない人や、
なにもできないことを自覚せずに、安心しきっていてはいけません。
これからは、だれもが、会社の看板をはずし、一個人として世の中に出ることを、
真剣に考えていかなければならない時代なのです。
SNSなど便利なものはあるものの、このような、一個人としての弱いつながりは、つくろうと思っても、すぐにできるものではありません。
会社に所属している段階から、意識して、弱いつながりを増やし、信頼関係を深めていくようにしていきましょう。
まとめ
人生100年時代の働き方に必要な準備とは
私事で恐縮ですが、最近になって、親戚や知人、友人の死、というのを目の当たりにしてきました。
亡くなるのはあっという間で、それでも、何事もなかったかのように、日常は過ぎていきます。
そのせいか、特に強く感じるのは、一度限りの人生だ、ということです。
自分の人生を、悔いのないものにするには、どうしたらいいのか、
自分が働くことで、世の中に貢献できる人生を、どうやって終わらせたいのか、
といったことを、考えるようになりました。
私は、今、もし、したいことが見つかったのならば、躊躇なく、思い切ってチャレンジしてみよう、と思っています。
まだ、そういったチャレンジに抵抗がある方でも、
80歳まで働く人生を考えた場合、
誰もが、やりがいや生きがいを、長い目で見てとらえ、
やがてくる、その時には、勇気をもって、踏み出していかなければなりません。
そのための準備として、できる限り、SNSの利用や、社外のコミュニティに積極的に参加したり、またそこで、多くの様々な人と、弱いつながりを増やし、関係を深めていくようにしていきましょう。
このようなブログの記事でも、みなさまとのつながりのきっかけとなれたら、こんな嬉しいことはありません。
もし、ご意見、ご感想などございましたら、下記コメントにて、お気軽にご連絡下さい。
最後までお読み下さり、有難うございました。
それでは、また。
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