電気自動車(EV)から見える未来とは

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前回、電気自動車(EV)が、
これから数年の間に、世界の自動車で主力になることが確実視されている一方、
航続距離の短さや、充電時間の長さなど、
問題点も多いことをご紹介しました。

そこで今回は、今後主力となる、電気自動車(EV)について、
そのしくみや、問題点に対する、業界の動きなどをご紹介していきます。

これから2~3年後には、大きく変わっていくはずですので、
その前に、注目しておきましょう。

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電気自動車(EV)から見える未来とは

電気自動車(EV)とは

電気自動車(EV)とは、エンジンの代わりに、モーターで走る車のことです。

ガソリン車は、ガソリンをエネルギー源として、エンジンを動かして車を走らせていました。

それに対して、電気自動車(EV)は、電気をエネルギー源として、モーターを回して車を走らせます。

しくみは、下記の図をご覧下さい。

電気自動車(EV)のしくみ

ev-mechanism

見ての通り、非常にシンプルで、
従来の、複雑なエンジンや、ガソリンタンク、などといったものはありません。

因みに、車1台に使われる部品数も、ガソリン車が、約3万点なのに対して、
電気自動車(EV)は、約1万点と、少ないため、デザインなどの自由度も高まります。

中でもっとも重要なのは、動力源となる、バッテリーです。

バッテリーには、容量順で、鉛電池 < ニッケル水素電池 < リチウムイオン電池 がありますが、
現在の電気自動車(EV)のほとんどが、容量の多い「リチウムイオン電池」を使用しています。

このため、「リチウムイオン電池」の市場は拡大しているのですが、
「リチウムイオン電池」の製造に不可欠な、レアメタルの、「コバルト」が不足しており、値段も高騰しています。

特に、「コバルト」の埋蔵量の65%を占める、コンゴ民主共和国では、

コンゴ民主共和国

democratic-republic-of-the-Congo

資源争奪によって内戦がおきており、政局も不安定で、なかなか供給も一筋縄ではいかないようです。

そこで、「コバルト」不足を解消するために、正極に「コバルト」を使用しないバッテリーの開発も進んでいます。

ひとつは、「リチウム空気電池」というもので、
電極材料の一部に、空気中の酸素を使うのが特徴で、
現在主流の「リチウムイオン電池」に比べ、
重量エネルギー密度が、5倍以上高くなるそうです。

因みに、この、「リチウム空気電池」に目をつけた、ソフトバンクは、
物質・材料研究機構と共同し、2025年の実用化を目指して、研究開発をしています。

もうひとつは、「全固体電池」です。

従来の「リチウムイオン電池」などは、+-の電極間は「電解液」で満たされていますが、
この「電解液」を「固体電解質」に変えたものが、「全固体電池」です。

「電解液」には、発火の可能性がありますが、「固体電解質」は燃えにくい為、
安全性が大幅に向上します。

また、「全固体電池」は、「リチウムイオン電池」とくらべて副反応が起こりにくく、電池が長持ちすることに加えて、容量も大きく、
かつ、短時間充電も可能であるため、次世代の電池の大本命、と言われています。

因みに、ダイソンは、コードレス掃除機で培った、バッテリーやモーターの技術を活かして、2020年までに、電気自動車(EV)市場に参入を表明していますが、
それには、この「全固体電池」を採用する、と言われています。

なんか、みんな、すごいね。

まこと
まこと

うん、そうだね。
今までは、エンジンが難しくて、新興国などは、車業界には参入しづらかったけど、
電気自動車(EV)になることによって、エンジンがなくなり、単純なモーターになったから、
新興国や、これまで自動車とは無関係だった、ベンチャー企業なども参入しやすくなったんだよ。
電気自動車(EV)は、これから、もっと大きく技術革新が進むんじゃないかな。

<追記>
※先日(2019/10/10)、ダイソンは、電気自動車(EV)開発の開発を中止する、と発表がありました。

詳細は、下記の記事を参照下さい。

ダイソンがEV開発をあきらめた件についてまとめてみた
みなさん、サイクロン式掃除機などで有名な、イギリスの、ダイソン社 はご存じだと思います。 以前、こちらの記事でも、 ダイソンは、コードレス掃除機で培った、バッテリーや、モーターの技術を活かして、2020年までに、電気自動車(EV)市...

電気自動車(EV)の問題点

ご紹介したように、肝となる、電池の開発は行われていますが、
現時点の「リチウムイオン電池」では、
電気自動車(EV)は、航続距離の短さや、充電時間の長さなどが問題としてあげられます。

比較をすると、以下のようになります。

電気自動車(EV)の航続距離

満タン(ガソリン・電気)での航続距離の比較

ガソリン電気
ガソリン車ハイブリッド車(HV)電気自動車(EV)
約1000km約1600km約400~600km

※カタログ値
ガソリン車 : カローラ
ハイブリッド車 : プリウス
電気自動車 : リーフ、テスラ

実際は、カタログの7割程度の実力なので、
電気自動車(EV)の航続距離は、300km 程度となります。

う~ん、まだちょっと物足りないな。

電気自動車(EV)の充電時間と充電スタンドの設置数

電気自動車(EV)の充電には、普通充電と、急速充電があります。

比較をすると、以下のようになります。

電気自動車(EV)の充電について

充電方式普通充電急速充電ガソリン給油
充電時間約8時間約30分約3分
全国の設置数約2万1000基約7000基約3万基

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充電のやり方は、図のように、専用ケーブルを、差し込み口につなげるだけです。

料金は、カードで、15円/分 が主流です。

へぇー、急速充電で450円か。やっぱり電気は安いんだね。

因みに、家庭で設置する場合は、200V用コンセントの設置工事が必要で、
費用は数万円程度です。

まこと
まこと

やはり、急速充電(約30分)では、70kmほどしか走れないことと、
満タンにするには、8時間もかかる、というのがネックとなりますね。

でも思ったより、すでに充電スタンドって、設置されているんだね。
知らなかった。

まこと
まこと

設置箇所は、カーディラーや、高速道路のSA・PA、コンビニエンスストア、道の駅、宿泊施設など、車で訪れる場所に多いよ。
充電スポットのマークを目印に、探してみるといいね。

急速充電器マークと普通充電器マーク

charging-point-mark

電気自動車(EV)の問題解決に向けての新たな取り組み

ご紹介したように、現時点の電気自動車(EV)は、
実力航続距離は、ガソリン車の700kmに対して、300km 程度と短く、
また、満タンにするにも、3分に対して、8時間と、給電に時間がかかることが問題としてあげられます。

これに対して、新たな取り組みがあるのでご紹介します。

「非接触充電システム」

ご紹介したように、充電のやり方は、専用ケーブルを差し込み口につなげる、というものですが、
これに対して、非接触で充電するシステムが開発されています。

非接触充電器

car-wireless-charging

図のように、送電コイルの上に、受電ユニットを搭載した電気自動車(EV)を駐車すると、自動で充電を開始し、
フル充電、または車が移動すると、充電を停止する、というしくみになっています。

すでに、

  • 2013年に、アメリカのEvatran Group「Plugless L2 Electric Vehicle Charging System」
  • 2017年に、日本のダイヘン「D-Broad EV」

などが、商品化しており、
近いうちに、街中の駐車スペースや、商業施設の駐車場などに設置されるようになるでしょう。

また、走行中でも給電できるシステムの開発もされています。

走行中給電

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電気自動車(EV)の4輪それぞれにモーターが搭載されており、
このモーターへ、ワイヤレス給電することにより、走行中の給電を実現しています。

2017年 東洋電機製造や日本精工などが、実験に成功しています。

へ-、なんだか未来を感じてワクワクするなあ。
常に充電できるのであれば、電気自動車(EV)の、充電時間や、航続距離の問題も解決しそうだね。

まとめ

電気自動車(EV)から見える未来とは

現時点では、問題がある電気自動車(EV)も、
ご紹介したように、電池、及び充電のシステム面で開発がすすんでおり、
今後、この流れはいっきに進むでしょう。

特に、これまで自動車業界になんのゆかりもなかった企業なども参入できるようになったことで、
業界再編はもとより、自動車業界のパワーバランスなど、様々な変化がおこるものと思われます。

私たちも、アンテナを張って、乗り遅れないようにするだけでなく、
さほど遠くない未来を創造し、何かできることはないかを考えながら、
迎えるようにしたいですね。

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まことあり

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