あまりいいニュースではないのですが、
先月(9/16)、日本の日立製作所が、イギリスでの原発事業を撤退する、というニュースがありました。
今後、世界的にも、環境に対する、国や企業の取り組みは、見直されていきますので、今回は、このニュースについて考察してみます。
世の中の流れは脱原発、日本は?
日立製作所の、イギリスでの原発事業の撤退の理由は、再生エネルギーが台頭(たいとう)してきていて、原発需要が減っているから、だそうです。
安倍元首相が、成長戦略の柱にインフラ輸出を掲げ、原発輸出は目玉だったのですが、残念な結果となりました。
原発はコストが低い、と言われていましたが、みなさん、ご存じの通り、2011年3月11日の東日本大震災以降、安全性の見直しや、使用済み核燃料の処理などで、コストがかかることが明らかとなり、世界的にも、原発の需要が減ってきています。
一方の、再生エネルギーは、めざましい進化を遂げ、コストが下がり、世界的にも普及が進んでいます。
再生エネルギーが出始めの頃は、たいした量のエネルギーも生み出せないし、多くの人に、「どこか自然エネルギーはきな臭い、きれい事のエネルギーだ」などと思われて、あまり真剣に取り組む人がいなかったそうです。
そんな中でも、世の中には、本気で取り組んで、実際に、技術革新を成し遂げ、今日の発展に繋げる人たちが、確かにいる、ということです。
私がこのニュースをみて思ったことは、
どんなに、笑われたり、馬鹿にされたりしていても、
将来に向けて、しっかりとした、理念と信念を持って取り組んでさえいれば、いつか、日の目を見る時が来る、という、いい例だ、と思い、今回、取り上げてみました。
再生エネルギーは、配電や蓄電のイノベーションが起きれば、まだまだエネルギーコストを下げられる余地があるそうです。
私の家の周りでも、最近やたら、マンションの建設や戸建ての建設をやっているのを見かけますが、
例えば、これから建設する建物には、太陽光発電を義務付ける、とかすれば、普及が一気に広まると思うのですが、どうなんでしょうか。
日本も、原発依存からの脱却を目指せばいいのに、と思いました。
環境に対する企業の取り組み
環境に対する企業の取り組みは、今後、ますます見直されていきます。
アップルも、2030年までに、カーボンニュートラル(気候中立)の達成を目標に掲げています。
カーボンニュートラルとは、ライフサイクル全体で見たときに、二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量とが、プラスマイナスゼロの状態、になることをいいます。
カーボンニュートラルを達成するには、次の2つの方法があります。
①は、プラスチックが、トウモロコシなどを主成分とした、新たな材料が検討されていたり、
また、②については、今後、国が、企業に対して、圧力をかけるようになってくる、と言われています。
世界的にはこういった動きが高まっているのですが、日本では、せいぜい、植樹などが、企業のイメージCMで流れるくらいで、①②のいずれも、積極的な取り組みは見受けられません。
また、日本がこれまで誇ってきた、自動車産業も、世界の流れは、HV(ハイブリッド自動車)やPHV(プラグインハイブリッド自動車)ではなく、ガソリンは使わない、電気自動車、にシフトしています。
残念ながら、これら全てにおいて、出遅れている日本ですが、今後、巻き返しをはからなくてはなりません。
まとめ
日本は、過去の栄光をなかなか捨てきれなくて、次にいけない、変化ができない、これを、イノベーションのジレンマ、といいますが、
加えて、出る杭は打たれる、という文化があり、スタートアップ企業が出にくい、などと言われています。
そういった、企業体質や文化で、日本は、元々、新たなモノを生み出すのは不得意なのかもしれません。
出遅れたことは仕方がないとして、日本は、すでに世の中にあるモノを、改良して、精度を高めることに関しては、まだまだ、諸外国にも負けないと思います。
いずれにしても、スピードをもった方向転換や、世の中の流れに乗った取り組みをしていくべきなのは、間違いありません。
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