安倍内閣が推し進めてきた、アベノミクスですが、日本経済がよくなる兆しは、一向に見えてきませんね。
そんな中、明日(2019年10月)からは、消費税も10%になります。
はたして、日本は、今後、景気回復となっていくのでしょうか。
現状をみると、
当ブログでもご紹介してきた、AIやIoT、EV車、自動運転技術などの新しい産業も、日本は特に伸ばせてはおらず、世界から大きく後れをとっています。
加えて、少子高齢化もあり、このままでは、経済の衰退は避けられそうにありません。
ゼロ金利政策、円安など、これまで進められてきた、鉄鋼、自動車産業などの、特定の製造業に対する優遇は今後も続く、とは思われますが、
もうそれだけでは回復は難しいでしょう。
これまで人がやってきた多くの仕事がIT化され、
また、日本国内の仕事は、海外の安い労働力でおぎなわれるであろうことを考えると、
国自体のビジネスモデルを大きく変えていく必要があります。
こちらの記事でもご紹介しましたが、

政府も、会社員の、起業や副業を、推進する動きがあります。
私たちにとっても、こんなに不安定で、急速に変化する時代には、
働き方を分散して、リスクヘッジしておくことが大切です。
収入源をひとつにせずに、複数の仕事を、同時進行させていくようにするのです。
これからは、現在の仕事以外に、種類の違う、「第二の仕事」をもつこと、
これを目指していきましょう。
当ブログでは、これまでにも、起業について、下記の記事などで、
そのやり方や、仕組みについて、ご紹介してきました。


今回も、起業するにあたり、参考になるであろう、トピックをご紹介していきます。
是非、ご覧ください。
成長曲線からみる起業の始め方
起業で成功するには
起業で成功する、鍵、となるのは、それはずばり、
タイミング
です。
いつ市場に参入するのかが、起業の成功には、極めて重要なのです。
これは、MBA(経営学修士)の教科書にも解説されている、成長曲線です。
以前、こちらの記事でもご紹介しましたね。

単なる曲線なのですが、この曲線を使うと、ビジネスを、いろんな視点から、的確に説明することができます。
まず、先程の、起業を成功させるのに、一番いいタイミングはどこかというと、
それは、成長期に参入するのが一番いいです。
なぜなら、成長期は、一般的に、その事業で得られる収益全体の、80~85%が得られるからです。
一方、残りの15~20%は、導入期と安定期がそれぞれ分けるかたちになるので、
導入期や、安定期からの参入では、7.5~10%しか儲からないことになります。
それだけ、成長期の参入は、利益が大きいのです。
成長期の前半は、まだライバル会社も少なく、価格もさほど崩れていないので、大きなビジネスチャンスをつかむことになります。
ただし、成長期の後半になると、競争が激しくなるため、その時点からの参入だと、思ったように儲からない、ということもあります。
これは、新聞やニュースなどで、株価が連日ピーク、と報道されているときには、
もうすでに高値になっているので、
そのときに株を買っても遅すぎる、ということと同じですね。
かつて、日本が高度成長期のときには、日本経済全体が、成長曲線にのっていたため、努力をすればなんとかなった時代がありましたが、今はそうはいきません。
個々の事業ごとの成長曲線にのっていかないと、
すんなりと、ビジネスを立ち上げることができなくなっているのです。
このため、起業で成功するには、やみくもに手を出すのではなく、
参入する事業を見極めることが大切です。
したがって、ビジネスを始めるには、
その事業に対する知識と、情報を得るためのアンテナをはっておき、
そこから、その事業の、成長期前半のタイミングを逃さないよう、
予想することが重要になります。
これからの起業の始め方
冒頭にも書きましたが、現在は、日本の多くの産業が、安定期から衰退期にはいってしまっています。
当然ながら、安定期に何もしなかったら、このまま衰退していくだけです。
ですが、安定期は次世代のはじまりで、革新を起こすには最適な時期なのです。
今は、誰もが知っている、コンピューターを例に、ご説明します。
コンピューターの歴史は、以下の通りです。
コンピューターの歴史
コンピューターは、これまで、図のように、曲線の上に曲線をのせていくような成長の仕方をしてきました。
このように、小さな波が積み重なることにより、
コンピュータは、生活に浸透していく、という、大きな波、をつくってきたのです。
その際、メインフレームコンピュータをつくって、それを成長カーブにのせられるかどうかというのは、天才の資質、が必要なのですが、
メインフレームコンピュータを小さくしたり、性能をよくしたり、というように、改善することで、新しいカーブをつくっていくことは、頭を使えば、凡人でもできるのです。
このように、成長期前半の事業の見極めは難しいのですが、
たとえ、見極めができなくても、既存市場を眺めつつ、安定している、もしくは停滞している事業のタイミングを見て、新しい波を起こすことはできます。
では、この新しい波を起こすには、どうしたらいいのでしょうか。
統計的に成功する確率が極めて高いのが、
既存市場の隙間(ニッチ)を狙って起業すること、
です。
たとえば、人材派遣事業の場合、
総合人材派遣は、過当競争になっていますが、
経理担当者、セラピスト、マッサージ師の派遣、といった、
特定の職種に専門化すれば、まだまだ、参入・成長の余地はあります。
実際、ITや看護師、薬剤師などの専門の人材派遣の会社も、たくさん出てきていますね。
同じく、リサイクル事業の場合も、
総合リサイクルは、過当競争ですが、
商品を特化した会社は、急成長しています。(厨房機器、事務用品など)
※元々、リサイクル事業は、仕入れ金額の、20~30倍の売価なので、
粗利の高い業界、という好条件もあります。
つまり、成長が一服した総合業種で、専門化できるような隙間を見つければ、
新しい成長カーブをつくれる、ということになります。
停滞したときが、次の新しいカーブが始まるシグナルなので、
今の日本は、次世代が立ち上がってくる時期、つまり、
起業家にとっては、大チャンス到来の時期、と言えるでしょう。
特に、大企業などは、大多数の既存の顧客や下請け企業などを大切にするあまり、身動きがとれず、どうしても、新たなものに取り組むスピードが遅くなりがちです。
そういった隙間をついて、事業をはじめればいいのではないでしょうか。
会社が成長していくために必要な人とは
会社が成長し、事業を継続していく、つまり、倒産等がないようにしていく為には、以下の4人の役割が必要と言われています。
これらの4人は、図のように、事業の成長カーブの段階に応じて、必要となる人が変わっていきます。
まず、事業の立ち上げ時には、起業家がいて、
創成期には、起業家と実務家で、事業を構築し、
事業が成長曲線にのると、実務家と管理者で大きくしていき、
安定期に入り、停滞してくると、起業家が、新しいアイデアで、新たな成長曲線を描く、
といった流れが、事業を継続していくためには必要になっていきます。
また、起業家、実務家、管理者のそれぞれは、対立し易いことから、
その間に入って調整する、まとめ役、も重要な役割です。
このように、起業する際には、その事業の成長段階に応じて、それぞれの役割となる人を取り入れて、事業を成長させていくことが必要になります。
まとめ
成長曲線からみる起業の始め方
- 起業で成功するには
その事業に対する知識と、情報を得るためのアンテナをはっておき、
その事業の、成長期前半のタイミングを逃さないようにすること。 - これからの起業の始め方
安定期にはいった総合業種で、専門化できるような隙間(ニッチ)を狙って起業すること。 - 会社が成長していくために必要な人とは
事業の成長段階に応じて、起業家、実務家、管理者、まとめ役
となる人を取り入れること。
以上、起業するにあたり、必要なトピックをご紹介してきました。
参考にしていただけたら幸いです。
最後までお読み下さり、有り難うございました。それでは、また。
コメント