人を惹きつけリーダーシップをとる方法~ゴールデン・サークル理論~

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突然ですが、あなたは、自身が憧れ、夢見ていた仕事についていますか?

ついていますよ、とはっきり言える人は、世の中にどれだけいるのでしょう。

また、憧れの職業についたとしても、現実は厳しく、思ったようなものではなかった、
という方もいるのではないでしょうか。

人生の中で、大半の時間を占める仕事が面白くなければ、楽しい生活を送れるはずもありません。

ですが、もし、あなたが経営者で、
全ての従業員に、誇りをもたせ、夢をもたせて仕事をさせることができたらどうでしょう。

きっと今よりずっと生産性や創造性が上がり、より強い企業や、より強い経済をつくることができるのではないでしょうか。

また、現在、会社員として働いているなかでも、
何か新しいアイデアを持っていて、それをみんなに認めてもらいたい、とか、
何らかのプロジェクトを、是が非でも成功させたい、と考えている人もいると思います。

そんな人にご紹介したい考え方があります。
それは、「ゴールデン・サークル理論」 というものです。

これは、アメリカの有名なコンサルタントである、サイモン・シネック氏が、
自身の著書、「WHYから始めよ!」の中で紹介している理論です。

シネック氏は、多くの経営者や従業員がこの考え方をマスターし、行動を起こせば、
仕事という、人生の大半の時間を、より面白く、楽しく過ごせるようになるだろう、と唱えています。

まさに、「働くこと」をテーマにしている、当ブログにぴったりの本ではありませんか?!

今回は、この、「ゴールデン・サークル理論」 についてご紹介します。

上記にあげたような経営者や会社員の方はもちろんのこと、

現在、仕事がうまくいかず、悩んでいる方で、現状を打破したい、と考えている方にも、大いに役に立つ考え方です。

是非、ご覧ください。

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人を惹きつけリーダーシップをとる方法~ゴールデン・サークル理論~

著者である、サイモン・シネック氏は、

  • なぜ、アップル製品は、みんなに支持され続けるのか
  • なぜ、ライト兄弟は、世界で初の有人飛行を成功させることができたのか
  • なぜ、サウスウエスト航空は、歴史上もっとも利益を上げる航空会社になったのか

など、それらの成功には、ある共通の考え方がある、と著書の中で言っています。

それは、下記の、ゴールデン・サークルの円の中心、つまり、WHYから始まる、ということです。

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円の外から説明をしていくと、

  • WHAT・・・何をするか
    自分が何をするのか、というのは、たいていの人が分かっていると思います。
    事業や企業の中で、役割などが割り当てられていますし、指示を受けるなど、要求もされるからです。
  • HOW・・・どうやってやるか
    指示など、要求されたことを、どうやって実現するか、
    これについても、すべての人ではないかもしれませんが、分かる人はいるでしょう。
    商品開発であれば、他社との差別化や、コストダウンなどのアイデアなどがこれにあたります。
  • WHY・・・なぜやるか
    じつは、この、なぜそれをやるか、というのを分かっている人は少ないのです。
    これはお金のことではありません。
    人の本能的な理念や信条といった、感性に訴えかけるものがこれにあたります。
    そもそも、これを言葉で表現することは難しいのですが、
    上記であげた成功例には、常に、このWHYの部分があるのです。

それでは、上記を、商品をすすめる際を例にして、説明してみましょう。

一般的な人は、商品をすすめる際、
円の外側から説明をします。

  1. WHAT
    「私たちは素晴らしいコンピューターを作りました。」
  2. HOW
    「他社にはない、美しいデザインで、だれでも簡単に使え、親しみを持ってもらえる商品です。」
  3. WHY
    「・・・」

「お一つ、いかがですか?」

このような、商品の特徴や目新しさ、どこがどう違うのか、といった説明は、
一般的ですし、よくされるでしょう。

しかしながら、これでは、相手が、買う、という動機には繋がりにくいのです。
単なる目新しさだけでは、顧客との確固とした信頼関係が生まれることは、ほとんどないからです。

一方、これが、アップルのリーダーだとこうなります。
まず、最初の出だしが違います。円の内側から説明をするのです。

  1. WHY
    「私たちは、常に、世界を変える、という信念に基づいて行動をしています。」
  2. HOW
    「私たちが世界を変える手段は、
    美しいデザインで、だれでも簡単に使え、親しみを持ってもらえる商品です。」
  3. WHAT
    「こうして素晴らしいコンピューターが出来上がりました。」

「お一つ、いかがですか?」

どうでしょうか?
先程より、コンピューターを買ってみたい、と思うようになりませんか?

まず、最初のWHYの部分で、人は、何か期待感を持ちます。
そして、話を聞いているうちに、引き込まれ、商品に興味をもっていくようになるのです。

比較してみても、
先程の例(WHAT→HOW)と、今回の例(WHY→HOW→WHAT)とでは、
説明の順番と、WHYの有無、が異なるだけです。

いうまでもなく、このWHYの部分が、人間の脳に働きかけ、人を惹きつけるようになるのです。

人間の脳は下記のようになっています。

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脳の外側の部分である、「大脳新皮質」は、人間の、

  • 合理的で分析的な思考
  • 言語機能

をつかさどります。
ゴールデンサークルでいうと、WHATの部分にあたります。

一方、内側の部分にあたる、「大脳辺縁系」は、

  • 信頼や忠誠心といった感情の機能
  • 行動や意思決定などの機能

をつかさどりますが、言語をつかさどる能力はありません。
ゴールデンサークルでいうと、WHYHOWの部分にあたります。

最初の例のように、外側から訴えかけると、事実や特徴など、多くの情報を、相手に理解してもらえるようになりますが、相手に、行動を起こすようにはできません。

一方、内側から訴えかけると、相手の意思決定をつかさどる脳の部分に、最初に訴えかけることができます。
そしてその後に、言語をつかさどる脳の部分に情報を伝えれば、感情による決定が合理的になるのです。

じつは人は、例えば、物を買う、という行為においても、さほど多くの意味を持たずに行動しています。

ところが、理念passion(情熱)といったものを感じると、動かされるのです。

ですから、他の製品と比較して、割高な、アップル製品でも購入するようになるのです。

そこには、WHYがあるから、企業の理念や信条に惹かれて行動するようになるからです。

因みに、
グーグルは、「世界中の情報を整理して、誰もが利用できるようにする」
フェイスブックは、「世界中の人々を繋げて、繋がりを密にする」
という、企業理念があります。

これらは、それぞれの企業の、社会の課題を解決するものであり、
そこで働く社員にとっては、働くための、大きな意義となるものです。

◇  ◇  ◇

仕事は、お互いの強みを活かして、協同で進めることが多いと思います。
その際、人の行動を促したり、自身の考えに興味をもってもらうことが必要になります。

そのためには、
まず、

WHYの部分である、志や理念を明確にして、

WHY→HOW→WHAT の順で伝えるようにしましょう。

これを応用すれば、

リーダーシップ、企業文化、雇用、製品開発、営業、マーケティング

などを、飛躍的に改善できるようになるはずです。

是非、ご自身の仕事に取り入れ、常日頃から、WHYの部分を意識して行動するようにしていきましょう。

因みに、ご紹介した本の中には、アップル以外にも、様々な例が紹介されています。
興味をもたれましたら、ご一読いただければ幸いです。

キャリドア キャリドア

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